DDH-184「護衛艦かが」見学レポートファイルNo4(艦橋とマストの装備色々)
8月の12日に盆で帰省した時に無理言って、護衛艦かがを見学させていただいたのですが、その時のレポートもすでに4回目になります。
私の性格上、書き出すとそこそこ詳しく書いてしまうので結構長くなっております。
それと読み返すと多少、専門用語が多くなっています。
このブログを読んでいる方には現代装備に詳しくない方もいらっしゃると思います。
なるべく、簡単に書いているのですが、そこはある程度やむを得ないということで。
これまでのDDH-184 護衛艦かがのレポートはこちら
↓
護衛艦かが 乗船レポート

護衛艦ひゅうが型にも言えたのですが、護衛艦いずも型に至っては
戦闘指揮所(せんとうしきしょ、英語: Combat Information Center, CIC )
及び(旗艦用司令部作戦室・FIC)の機能がとても充実しているので情報収集機能が非常に優れた船になっています。
これらの指令室は前部艦橋内にありました。(写真は×だったのですいません)
情報誌などに出ている写真同様ですが、すごく冷えていました!
精密機器が多いだからだそうです。(上着にジャンパーを羽織る方もいるとのこと)
今回は、艦橋周りです。
あらためて見ると、現代は電子戦・情報戦の様相がどんどん強くなっているのを感じます。
艦橋周りによく見ると色々付いてます。
もちろんこれらにはそれぞれ機能と役割があるのですが、簡単に見て行きましょう。
装備名なんて覚えていられないので
へえ~。こんな機能をもってるんだ~程度で見ていただければ。
<艦橋写真A>

前回少し載せた写真です。
本当はもっといろいろな角度から撮りたかったのですが、バシバシ写真を撮っていると「行きますよ~」と先を促されたので色々な角度からと言う訳には行きませんでした。
(自衛隊の方は大変親切に案内してくれましたよ。私が勝手に動き回っているだけです)
一応順番に簡単に解説
①Mk.15 mod.31 SeaRAM発射機
護衛艦いずも型より配備。CIWSの架台にRIM-116 RAM 艦対空ミサイル11連装発射機を組み合わせたものです。
いずも型は艦橋前と左舷後部のスポンソンに1基の合わせて2基を装備しています。
アメリカのニミッツ級原子力空母が装備しているEX-31は21連装なのでその縮小版です。
CIWSにしてもSeaRAMにしても、その特徴は外部情報の入力を必要とせず、独立して情報の入手から迎撃を行える点にあります。
(イージスシステムなど全てシステムに連動しているのと対照的)
②NOLQ-3D-1 電子戦装置
自ら妨害電波を発信してジャミングを行う装置です。
③OPS-50Aレーダー
Cバンドを使用するフェイズドアレイ・レーダーです。
これが四方全てについているので全方位を死角なくとらえることのできるレーダーで、ヘリコプター運用としては一度に多数のヘリを認識することができます。
かがはブロック化して背後から整備を行いやすくしたもので50AとAが付きます。(いずもはOPS-50)
ひゅうが型やあきづき型はXバンドのレーダーも持っていますが、いずも型は防空装備が自立型のものだけなので不要な訳です。(この辺りは詳しくないとなんのこっちゃだと思うので、興味がある方は調べて下さい)
④NORA-1C衛星通信アンテナ
いわゆる衛星通信アンテナです。
ご存知の通り、人工衛星は赤道上の静止軌道上にいるためにレドームの中は可動式アンテナになっており、人工衛星を追尾してます。
<護衛艦かが マスト上の装備>

あらためて見ると、護衛艦かがのマストの上には円盤状であったり、いろいろな装備が付いているのです。
ここで書いているのも全部ではないとご承知下さい。
①ORN-6E TACAN(Tactical Air Navigation)
英語名の通り、艦載ヘリコプターのナビゲーション装置です。
②Link16アンテナ
Link16データーリンクのアンテナです。
陸・海・空でデーターをニア・リアルタイムで共有できる情報伝達ネットワーク用のアンテナです。
これ以上は難し過ぎるので・・・
③OPX-11IFF
敵味方識別装置です。OPS-50Aと連動してレーダーに映った機影が敵か味方かを識別します。
イージス護衛艦のあたご型から配備になっています。
④OPS-28 対水上レーダー
水上の艦船や低空を飛来するミサイルの探知に使われます。
⑤OPS-20 航海用レーダー
ひゅうが型ではいったんなかった様です。
通常の航海時にはこちらを使う様です。
⑥ORQ-1C データーリンク
艦載ヘリコプター用のデーターリンクで、ヘリコプターを多数運用するかがには重要な設備。
第2煙突前にもあり死角がないようにしています。
その他、ESMやら風見鶏(風向風速計)やら色々ついてます。
風見鶏なんて、大戦時の船にもついていますが、未だについているのがなんかイイですよね。((´∀`))
この様に艦橋・マスト周りの説明だけでこんなにもボリュームになってしまいました!
なんとなく、伝えたいのは、いろいろな役割を持つ装置が組み合わさって出来ているのが船の装備だと言うことですね。
<護衛艦かが>の対空防衛(ミニ解説)
護衛艦の対艦ミサイルに対してどのように防衛するかって考えたら、それだけで結構な枚数がいっちゃいますが、いずも型は他の護衛艦に守られることが前提になっており、最後の段階の迎撃だけの装備を持っているということです。
ミサイルにはECM、SeaRAM、CIWS、フレア、チャフなどですね。
ちなみに潜水艦の魚雷対策用に投射式ジャマー、自走式デコイMOD、そしておそらくマスカーも。
でも近接防衛装備だけでもこれだけの種類があるのですよ。
<飛行甲板から前部艦橋を見ると>

うーん!やっぱりデカい!
この写真を撮ったもう一つの理由は、外観上のいずもとかがの決定的な違いがここにあるからです。
最大の違いと言ってもいいでしょう!
なんでしょうか?
答えは最後に。
(まあ、もったいぶる話でもないんですけど)
<飛行甲板から後部艦橋を見ると>

後部艦橋の中まで案内したかったのですが、力尽きました!
その辺りは来週と言うことで。
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クイズの答え:いずもでは前部艦橋と後部艦橋がつながっていないのですが、かがは一体になっています。
・「なんか理由があるんですか?」と尋ねたら
Answer:「ステルス性が向上する」らしいです。
なるほどね。納得しました。
8月の12日に盆で帰省した時に無理言って、護衛艦かがを見学させていただいたのですが、その時のレポートもすでに4回目になります。
私の性格上、書き出すとそこそこ詳しく書いてしまうので結構長くなっております。
それと読み返すと多少、専門用語が多くなっています。
このブログを読んでいる方には現代装備に詳しくない方もいらっしゃると思います。
なるべく、簡単に書いているのですが、そこはある程度やむを得ないということで。
これまでのDDH-184 護衛艦かがのレポートはこちら
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護衛艦かが 乗船レポート

護衛艦ひゅうが型にも言えたのですが、護衛艦いずも型に至っては
戦闘指揮所(せんとうしきしょ、英語: Combat Information Center, CIC )
及び(旗艦用司令部作戦室・FIC)の機能がとても充実しているので情報収集機能が非常に優れた船になっています。
これらの指令室は前部艦橋内にありました。(写真は×だったのですいません)
情報誌などに出ている写真同様ですが、すごく冷えていました!
精密機器が多いだからだそうです。(上着にジャンパーを羽織る方もいるとのこと)
今回は、艦橋周りです。
あらためて見ると、現代は電子戦・情報戦の様相がどんどん強くなっているのを感じます。
艦橋周りによく見ると色々付いてます。
もちろんこれらにはそれぞれ機能と役割があるのですが、簡単に見て行きましょう。
装備名なんて覚えていられないので
へえ~。こんな機能をもってるんだ~程度で見ていただければ。
<艦橋写真A>

前回少し載せた写真です。
本当はもっといろいろな角度から撮りたかったのですが、バシバシ写真を撮っていると「行きますよ~」と先を促されたので色々な角度からと言う訳には行きませんでした。
(自衛隊の方は大変親切に案内してくれましたよ。私が勝手に動き回っているだけです)
一応順番に簡単に解説
①Mk.15 mod.31 SeaRAM発射機
護衛艦いずも型より配備。CIWSの架台にRIM-116 RAM 艦対空ミサイル11連装発射機を組み合わせたものです。
いずも型は艦橋前と左舷後部のスポンソンに1基の合わせて2基を装備しています。
アメリカのニミッツ級原子力空母が装備しているEX-31は21連装なのでその縮小版です。
CIWSにしてもSeaRAMにしても、その特徴は外部情報の入力を必要とせず、独立して情報の入手から迎撃を行える点にあります。
(イージスシステムなど全てシステムに連動しているのと対照的)
②NOLQ-3D-1 電子戦装置
自ら妨害電波を発信してジャミングを行う装置です。
③OPS-50Aレーダー
Cバンドを使用するフェイズドアレイ・レーダーです。
これが四方全てについているので全方位を死角なくとらえることのできるレーダーで、ヘリコプター運用としては一度に多数のヘリを認識することができます。
かがはブロック化して背後から整備を行いやすくしたもので50AとAが付きます。(いずもはOPS-50)
ひゅうが型やあきづき型はXバンドのレーダーも持っていますが、いずも型は防空装備が自立型のものだけなので不要な訳です。(この辺りは詳しくないとなんのこっちゃだと思うので、興味がある方は調べて下さい)
④NORA-1C衛星通信アンテナ
いわゆる衛星通信アンテナです。
ご存知の通り、人工衛星は赤道上の静止軌道上にいるためにレドームの中は可動式アンテナになっており、人工衛星を追尾してます。
<護衛艦かが マスト上の装備>

あらためて見ると、護衛艦かがのマストの上には円盤状であったり、いろいろな装備が付いているのです。
ここで書いているのも全部ではないとご承知下さい。
①ORN-6E TACAN(Tactical Air Navigation)
英語名の通り、艦載ヘリコプターのナビゲーション装置です。
②Link16アンテナ
Link16データーリンクのアンテナです。
陸・海・空でデーターをニア・リアルタイムで共有できる情報伝達ネットワーク用のアンテナです。
これ以上は難し過ぎるので・・・
③OPX-11IFF
敵味方識別装置です。OPS-50Aと連動してレーダーに映った機影が敵か味方かを識別します。
イージス護衛艦のあたご型から配備になっています。
④OPS-28 対水上レーダー
水上の艦船や低空を飛来するミサイルの探知に使われます。
⑤OPS-20 航海用レーダー
ひゅうが型ではいったんなかった様です。
通常の航海時にはこちらを使う様です。
⑥ORQ-1C データーリンク
艦載ヘリコプター用のデーターリンクで、ヘリコプターを多数運用するかがには重要な設備。
第2煙突前にもあり死角がないようにしています。
その他、ESMやら風見鶏(風向風速計)やら色々ついてます。
風見鶏なんて、大戦時の船にもついていますが、未だについているのがなんかイイですよね。((´∀`))
この様に艦橋・マスト周りの説明だけでこんなにもボリュームになってしまいました!
なんとなく、伝えたいのは、いろいろな役割を持つ装置が組み合わさって出来ているのが船の装備だと言うことですね。
<護衛艦かが>の対空防衛(ミニ解説)
護衛艦の対艦ミサイルに対してどのように防衛するかって考えたら、それだけで結構な枚数がいっちゃいますが、いずも型は他の護衛艦に守られることが前提になっており、最後の段階の迎撃だけの装備を持っているということです。
ミサイルにはECM、SeaRAM、CIWS、フレア、チャフなどですね。
ちなみに潜水艦の魚雷対策用に投射式ジャマー、自走式デコイMOD、そしておそらくマスカーも。
でも近接防衛装備だけでもこれだけの種類があるのですよ。
<飛行甲板から前部艦橋を見ると>

うーん!やっぱりデカい!
この写真を撮ったもう一つの理由は、外観上のいずもとかがの決定的な違いがここにあるからです。
最大の違いと言ってもいいでしょう!
なんでしょうか?
答えは最後に。
(まあ、もったいぶる話でもないんですけど)
<飛行甲板から後部艦橋を見ると>

後部艦橋の中まで案内したかったのですが、力尽きました!
その辺りは来週と言うことで。
最期までお付き合いいただきありがとうございました!
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クイズの答え:いずもでは前部艦橋と後部艦橋がつながっていないのですが、かがは一体になっています。
・「なんか理由があるんですか?」と尋ねたら
Answer:「ステルス性が向上する」らしいです。
なるほどね。納得しました。
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